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嘘やろ!?
第19章 すってんてん



後片付けは私がやる言うのに…。


「2人でやった方が早いから合理的やろ。」


と透が言うて2人で片付けをする。

マジ…。

理想の男やし。

綺麗で整った透の横顔を見上げるようにして見るのが好き。

カッコいいーっ!

自慢したーい!

1人でヘラヘラとしてまう。


「何、見とんねん。買い物に行くんやろ?」


透は呆れて私を見る。

猫の目。

真っ直ぐで綺麗な目。

もう逃げる必要がない目を見て背伸びをして透の首に腕を回す。


「買い物の前にキスして…。」

「何、甘えとんねん。なんなら買い物は止めてベッドに行くか?」


透はちゃんとキスをしてくれる。

ベッドには行きたい!

けどシーツもカーテンもないのは嫌や。


「ちゃんと買い物に行くよ。」


透と2人でお買い物。

隠れる必要のない幸せの時間…。

ホームセンターに行く。


「シーツは?」

「青…、イルカさんが泳げないと可哀想やん。」

「吸水マットは?」

「なんやそれ?」

「朱音がお漏らししても大丈夫なマットや。」


一気に顔が熱くなった。

頭のてっぺんから爆発して噴火する。


「お漏らしなんかせえへんわ!」

「俺って朱音に愛されてるから絶対にする。」

「どの口が言う!?」

「愛してるやろ?」


店の中の通路で平気な顔をして透が頬にキスをする。

俺の女やと見せつけるような透に泣きそうなくらい嬉しかった。

カーテンを買う。


「テレビとソファーが欲しいなら来月に買うたるから待てや…。」


私の頭を撫でて透が言う。


「朱音の分や。」


赤いリボンが付いた鍵を私にくれる。

透と暮らす為の鍵…。


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