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白濁の泉
第1章 始まり。
『もしもし、俺……』

『ワシには俺なんて息子はおらん!!』

『てめぇーまだ酔ってるのか?』

『自分だけは俺俺詐欺に騙されることはないって皆思ってるんだよ、俺はそうならない様にいまから友人に俺俺なんて電話してくる不謹慎な輩を相手に対策を講じているのさぁ』

『やっぱりまだかなり酒抜けてねぇなぁ……』

『なんだよ何か用か?俺はお前になんぞ用はないぞ。千春ちゃんは元気か?』

『夕べ見ただろ!!バ~カ』

『べっぴんは何度みても見飽きないよなぁ~、なぁ! 俺のオファー受けてくれる様に旦那のお前からもちゃんと頼んでくれよ!頼むぜ!!』

私は呆気にとられしまい、まだこの調子いい男の真意が掴めずにいた。

『お前本気で言ってるのか?』

『お前達の夫婦円満に一肌脱ぐぜ、千春ちゃんも災難だったな……惚れた旦那が寝とられ志願者だったとはなぁ~』

悪びれなく言う米沢の言葉に、私はまた大きな動揺に襲われていた。
既に友人にまで性癖がバレているとは思いもしなかった。

『昔からお前が見てるエロ本やビデオって複数寝とられモノばっかだったもんなぁ、覗きにとか好きだったしな。俺はとうに見抜いてたさぁ~』

私は街中に全裸で吊るされている様な気分だった。
しかし予期せぬ強制的カミングが執行された後の動揺が治まると、不思議と気分が軽くなった。

開き直りみたいなものだ。
救いは誰にも非難される事なく受け入れられた事だろう。
何より最も知られる事を恐れていたの妻千春が受け入れてくれた事に安堵していた。

適当に米沢の電話を切り上げ、その後もアダルト出演について夫婦で何度も話合いを重ねた。
話し合いの最中も私の頭の中では、カメラが廻る撮影現場で千春の秘部の細部まで晒され男優達と乱れる姿を思い描いていた。

ぺニスを脈打ちマグマの様に吹き上がってくる大量のガマン汁が止まらない。
私には、千春が求める破格のギャラなどに興味はない。
自分の最愛の妻が他人棒でよがり
美しく戯れる姿を見たくて仕方なかっただけなのだ。

正直なところ、誰よりも撮影を望んで焦がれていたは実は私だった。

そして友人の米沢と酒を飲んだ日から数週間と言う速さで待ち望んでいた撮影の日がやってきたーー
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