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第15章 これはデートですか？

「早速なんだけどね。」

「は…はい。」

「明日、出掛けない？予定ある？」

「特には…」

「じゃあバイクで出掛けよう？ジーパンとか持ってる？」

「う…ん…」

「じゃあ、海見に行こう。そうだな…伊豆辺り…」

「伊豆？」

「うん…行き当たりばったりで、朝９時に迎えにくる。で、夕飯まで一緒にいて遅くならないうちに帰すから…
どう？」

「いいよ。」

「じゃあ決まり。そしたら、俺、帰るね。」

「え…もう？」

「うん、これ以上一緒にいたら、襲いたくなっちゃうから…
麻里絵ちゃんが、俺のことがいいって言うまで、家には上がらないから…」

「うん…昨日はごめんね。」

「いや、一緒にいられて嬉しかったよ。」

ヒジオはラフなまま上着を引っ掛けて、終電逃したサラリーマンみたいな格好で、あっさり帰っていった。