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愛おしいキミに極甘な林檎を
第34章 アナタを信じているから……



「……飲みには行くかな」


そのことを教えられてから数日後の夜。

ソラ先輩と理人さんが飲む居酒屋に私も連れて行ってもらえた。


「風子さんに秘密にしてくれと言っておいてばれてしまったんですか。まったく、塑羅緒さんは隠すのが下手ですね」


「ばれたのは瀬戸内さんとメッセージのやり取りをしていたことだけですから」


なんだこれ……。

噛み合わなかった二人がいつの間に普通に話せるようになったんだ。


しかも飲むと言っておきながら、薬を飲むからと言ってソラ先輩はノンアルコールの物を飲んでいた。

私と理人さんだけがお酒を飲む。



「今日は俺がいるから風子は好きなだけ飲んでいいよ」


「いいんですか!?ありがとうございます」


飲み放題とソラ先輩の言葉に甘えて思う存分お酒を楽しむ。

加減して飲むことが多いから好きなだけ飲めるのは嬉しい。



私がソラ先輩の肩に寄り掛かってごくごくとお酒を飲んでいる間に二人は世間話をしていた。


でもそれだけのためにわざわざ会うだろうか。


頭が回らなくなってくる中、そのことだけは疑っていた。


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