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愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me



背筋を伸ばして対局しているところを見ると理人さんは小さく笑った。


「この日のために一から一生懸命に覚えてきたんですから、風子さんにはそう思っていてもらいたいでしょうね」



祖父が自分の番にスムーズに駒を置いていく。

一方、ソラ先輩はすぐに駒を置かずに眉を寄せて考えている仕草を度々見せた。


高校生の頃、勉強しているところを目にした時にここまで悩んでいる姿は見たことがなかったから相当苦戦しているんだと思う。


「恐らくこれは千十郎様が嫌味をつけましたね。これで塑羅緒さんはどうしていくつもりなんですかね」


「ええっ……?なんだかよく分からないけど、それってまずいんですよね?うう……ソラ先輩」



「どうだ、小僧。難しくなってきたか。休憩してもよいのだぞ」


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