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愛おしいキミに極甘な林檎を
第38章 真実と愛のかたち



「それにな、ずっと考えておったのだがこの家の養子にならぬか」


「養子…ですか……」



「お主がいない間、息子たちともそのことを話しておった」


「家は広いから家族が多い方が賑やかになる」


「わたしたちに理人君の弟と妹も懐いてきてくれているし、どうかしら?二人を見ていたらもう一度、子育てをしてみたいと思えたの」


祖父と共に迎え入れてくれるように私の父と母と弟は温かい眼差しを理人さんに向けていた。


いつもクールな顔をしているのに瞳を潤ませないように必死に我慢している姿は初めて見る。




「っ……、ありがとうございます……。よろしくお願いします……」


そして背負っていた苦しみが和らぐような弱々しい声も初めて聞く。


私までつられてしまってまた涙で目がぼやけてきた。


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