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第56章 あなたを愛しているから……

「出さないと腰を動かさないでずーっとこのままでいるよ？」


「ええっ……、意地悪。……分かりましたよ。っ……」


恥ずかしい思いをしながら目の前にいる顔のいい男にほんの少しだけ舌を出して見せる。

多分、唇よりは出ていないくらいだと思う。



「もっと」


羞恥を感じるようなことを催促してくる割には、どこか甘さを感じる低い声で言われて逆らえない。


思い切って唇につくくらい出してみると、舌を軽く吸い込んで包み込まれて官能的な快感が身体中に走った。


「んうっ……」


なめらかに包み込まれるのが気持ち良くて、背中に回す手の力が緩んでいく。


でも体を支えてくれるソラ先輩の力は抱きしめた時と変わらなくて、脱ぎ掛けのパジャマを掴んで私も必死に縋りついた。



「キスをしながら腰を動かしてごらん。さっきしていたよね？」