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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

颯太が言うには、記憶をなくす前の私はソラ先輩に敬語を使っていなかったんだっけ……。
尊敬している人にこんなに馴れ馴れしくするのは……っと思ったけど、今は親よりも親しい人になっているんだった。
それでも先輩からなかなか抜け出せなくて、前のように切り替えることができない。
今のようにエッチの時だけはポロッとタメ口が出てしまうけど……。
「ソラ先輩は過去の私が大好きですもんね」
しかもソラ先輩の初恋相手だ。
それが私だというのに、未だに記憶をなくす前の自分が別人のように思えて少し妬いてしまう。
「大好きだよ。今と同じくらいに……」
こうして過去も今もひとりの人間として愛してくれているから満足だけど……。
意地悪をしている手の動きを止めると私に被さってきて、唇だけでなく鎖骨や胸元にもキスの雨を降らせてくる。
「あんっ……、っ…、ソラ……」

