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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「なんでもないです!……風子、余計なこと言うなよ!」
「だって悩みがあるって……」
仕事について本当に悩んでいるのだとしたら一応職場の先輩として力になってあげたい。
この機会にきっかけを作ろうとしてあげたのに、潮崎さんは私の口を塞ごうとしてくる。
「どうかしたのか?」
「いえいえいえ、風子と真面目にやってますので!これをしまえば終わります。少しは部下を信じてくださいよ~」
「はははっ、そうだな。最近は無駄話をしないで真剣に仕事をするようになったもんな。これもついでにコピーしておいてくれ」
怪しむような目もしなかった課長は、本当に私たちの様子を見に来ただけですぐに出て行ってしまった。
パタンとドアが閉まってから、潮崎さんは印刷機に渡された書類をセットしてコピーを始める。
何枚か印刷されたものが出てきた時、私の方に視線を向けてきた。
「やっと課長の見回りが終わったか……。このコピーで終わりだし、もう話してもいいよな?」
「どっ、どうぞ……」

