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愛おしいキミに極甘な林檎を
第27章 婚姻届の行方



次の日の朝。ソラ先輩の体調は昨日より良くなったように見えた。


でも体温計で測るとまだ熱は下がっていない。


あまり無理をしないで欲しいと言ったけど、無理をしているような笑顔で仕事に行くと言って家を出て行った。



ソラ先輩を送り出してから私も会社へ向かう。

いつも三十分前には職場に来ているけど、今日は仕事開始五分前に着いた。


息を切らしながら一通り挨拶をして席に座ると陸田さんがいつもようにニヤニヤした顔で見てくる。


「乙羽さんおかえりー!出張は楽しかった?」


「……まあ、ほどほどに」

仕事と言うよりも別の面で色んなことがあったけど……。



その原因である課長の方に視線を向けると目が合ってしまい緊張が走る。


すぐに目を逸らして俯いていると課長が席を立って来て肩に手を置いてくるからビクッと驚いた。

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