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第31章 未来への誓い

「なにがあったんですか……？」


気が動転しているような理人さんの声を耳にしてスマホを持つ手の力が緩んだ。



『僕の弟と妹がいなくなってしまったんです』

「ええっ！？」


素直で反抗さえしない理人さんの弟と妹が家出をするなんて驚きを隠せなかった。


『お手伝いさんにいつも見てもらっていますが、目を離した隙にどこかへ行ってしまったようで……。家中探してもどこにもいないようです』


スマホを耳に当てながら会社から出て、念の為にこの辺りにいないか周囲をキョロキョロと見渡した。



『もうすぐ仕事を終えて帰りますが、そろそろ暗くなるので心配で……』


「私も探します！見つけたら連絡しますから」