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愛おしいキミに極甘な林檎を
第31章 未来への誓い


細い声でそう言った頃には大粒の涙が零れ落ちていた。


「風子さんは知っているのかと思っていました。綺麗なものほど意外と見えない場合もあるんですね……」




午後八時半を過ぎた頃。

マンションの近くまで送ってもらって理人さんたちと別れた。

車を降りる前に見た幼い二人の寝顔に癒されて清々しい気分で帰る。



インターホンを押してから玄関のドアを入ると、ソラ先輩がやって来てタオルを掛けてくれた。


「遅くなってすみません。無事に見つかりました」


「おかえり。見つかって良かったね。お腹を空かせていると思ったからカレー作っておいたよ」



髪を拭きながら台所に向かい、香辛料の香りがする鍋の蓋を開けると食べられる状態のカレーがあった。

野菜と豚肉、定番の材料もきちんと入っている。



「わぁー、美味しそう!もしかして右手が良くなったんですか!?」

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