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愛おしいキミに極甘な林檎を
第33章 綺麗になったキミに……



待ちに待った夏祭りのある土曜日。


今日の天気は一日中快晴のようだから花火の打ち上げが中止になることもないと思う。


午後になり、私のために空けてもらっていた部屋で浴衣に着替えることにした。



「私がいいって言うまで入ってきちゃダメですよ。ドアを開けて覗いてもダメです」


「鶴の恩返しかな。ダメって言うほど人は覗きたくなるものだよね」



「もし開けたら、子供に大人気のプカチュウのお面を被ってデートしてもらいます」


「いいよ。それじゃあリビングで待ってるね」


パタンとドアを閉められてソラ先輩が行った後、急いで準備に取り掛かる。


まずミニテーブルの上に鏡を置いて化粧をして、カール用のヘアアイロンで髪を緩く巻いてから編んでハーフアップにする。


ヘアセットを終えて、いよいよ浴衣の着付けに挑む。


付属していた着付けの仕方が書いてある紙を見ながら浴衣を着ていく。



「えっと…袖を通して……、足元の浴衣の高さを合わせる……。んー……、これじゃ回りすぎ?」


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