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君の瞳に映る白い花【おまけ追加しました】
第2章 芽吹いた想い
悠の携帯電話は先ほどから鳴りっぱなしだった。

悠は唇を離し、冬子のおでこに自分のおでこを合わせた。
冬子の上気した頬と涙目を見て悔しそうに言った。

「くそーっ!」

このまま冬子を押し倒したいと叫んでいるのだった。

悠は渋々電話に出た。片手で冬子の胸を愛撫しながら。

「すみません、今から戻ります。はい・・・・はい・・・・・」

悠は電話を切ると舌打ちして悪態をついた。

「だめだ・・・・行かないと・・・・・」
「うん・・・・・」

冬子はホッとしたような、残念なような、複雑な気持ちで服の乱れを直した。

用具室から出ようとする前に、もう一度悠は冬子の唇を強く吸った。

「濡れてる?」
「・・・・ばか」
「ま、そっちは次のお楽しみだな」

そう言って冬子の手を引いて外へ出た。

「仕事、頑張ってね」
「ああ、じゃーな」

悠は手を上げて再び門から出ていった。

冬子は身体の中に残った疼きを感じながら今起こった出来事を反芻した。
前回のキスは夢の中の出来事のように感じたが、今回は違った。

悠が好きで、悠にキスされ、愛撫されて嬉しかった。

(悠の気持ち・・・・聞くの忘れた・・・・)

また時間を作ってゆっくり話しをしよう。
今は素直に身体と心に感じている喜びに浸りたい。そう思った。
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