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君の瞳に映る白い花【おまけ追加しました】
第4章 君の瞳に映る白い花
玄関の扉を出た瞬間、悠は冬子の肩を抱いて唇を合わせてきた。舌がねじ込まれ冬子のアルコールで熱くなった口内を刺激する。

「ん・・・・・っ!ちょっと・・・・・・!」

冬子は力を込めて悠から体を離した。

「悠の家に行くなんて聞いてないよ!あんな・・・・・お母さんたちの前でわざわざ・・・・・」
「今からボクたちセックスしますって言った方が良かったか?」
「ばか!」
「結婚するんだからいいじゃねーか。あれだけ孫、孫言ってて何を今更。おばさんが一番理解があるよなあ」

悠は冬子の手を引いて歩き出した。
冬の冷たい風が吹き冬子は肩をすくめた。

まさか悠と出かけると思わず、アパートから悠の実家は目の前だから軽装で来てしまった。
悠が冬子の首に自分のマフラーを巻いた。

そいうえば歩く速さも冬子に合わせてくれているようだ。

「・・・・・ありがと」

冬子は嬉しくなって素直にお礼を言った。

悠は冬子の腰を引き寄せて再びキスした。

「・・・・・いいよな?俺、もう我慢できねーよ」

珍しく悠が冬子に意思の確認をする。今まで冬子の意思などおかまいなしに自分の思ったように勝手にしてきた悠にしてみたら、冬子の気持ちを尋ねるだけ進歩したといえる。

「うん・・・・・」

大通りまでタクシーを拾いに歩く。

ずっと悠の背中を見て早足に歩いてきたが、今は悠と肩を並べて歩いている。

冬子は自分の手を握る悠の手の力強さに、幸せを感じていた。
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