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私の欠けているところ
第7章 それでもやっと見つけた世界は

そう

寂しい


孤独で
大切にされた記憶なんてないし

自分を
必要とされてるなんて
思ったことがなかった


私を必要としてたのは

記憶を消したいと思うほど嫌いな
あの人だけ…


だから
違う人に
必要とされたいと思う


だから
抱かれているとき
私は
安心して満たされる



「でも…」


「……」


陸は
私の両手を
ソファに押し付けたまま
耳にキスをして
私の首まで舌を這わせた


「陸はダメ…」


その言葉が届いてないのか
陸は掴んでいた私の手を放すと
優しく
まるで壊れそうなものを触るように
私のブラウスのボタンを外しはじめ

そして

あらわになった
私の胸元に


顔を埋めた


「時…」


気持ち良さそうに
私の胸に頰を寄せる陸


ダメだと
口にしながら
一切の抵抗をせず
このまま
抱かれたいと思ってしまう私


満たされたいと
思ってしまう…私


「私…悪いことしてるよね」



「悪いのはアイツだろ」



違う

そうじゃない




「私が悪いの」




「それでも

かまわないよ」



その言葉を聞いて

私はもう

陸を突き放すことが
できなくなってしまった
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