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私の欠けているところ
第8章 泥沼のような地獄だった

暗い寝室

陸は
私をベッドの脇に立たせて
小さな灯を
つけてくれた

そして
薄暗い中
優しく私のブラウスと
ブラを脱がせると

陸は
私の前に
膝立ちになって

私を抱きしめた


なんて
可愛いの…


何度も
女の子を抱いたという陸は
最後に
いつ女の子を
抱いたんだろう


女の裸を見るのは
何年ぶりなんだろう…


久しぶりに見る身体が
こんなに年上の
私だなんて


「ごめん…

こんな身体で…」


言葉にしてから
変な言い方をしてしまったと
後悔していた

亮ちゃんに
いつも抱かれてる身体

と、聞こえてしまったかもしれない


それとも

色んな男に抱かれた
汚れた身体だと
思われたかもしれない



どれも


間違えては
ないんだけど…



「綺麗だよ

時のパーツの中で
興奮しない場所なんてない」


そんなことを言う陸は
きっと
好きな誰かを思い描きながら
私を抱きしめてるんだろう

甘えるように
頰を寄せ

話す時に
私を見上げるその眼差しは
もう
ソレしか頭にない
男の目をしていた


そう


その目で
見つめられるのが好き


誰にも邪魔されず
陸の世界に今
私しかいないと思わせてくれる
この目が


私を満たしてくれる


優しく陸の髪を撫でると
陸は膝立ちのまま
私のスカートのファスナーを下ろし

そしてその瞬間に
スカートは
床へと滑り落ちた



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