この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私の欠けているところ
第9章 だから俺はその地獄から抜け出したくて

俺に驚いた時は
一瞬固まっていたけど
その後
急いで給湯室から出ようと
俺に背中を向けた

「待てよ!」

俺は慌てて
その時の腕を掴み
時を引っ張って
俺の方を振り向かせた

「……」

腕を握られたままの時は
外に出るのを
諦めたみたいだったけど

ただうつむき

俺から視線を外していた


「時…」


「……」


「具合悪いって…」


あまりにも突然で
なんて言っていいか
分からない俺は
そんなことを口走っていた

時はアイツと寝てたんだ

具合か悪い訳がないのに


「大丈夫…ありがとう」


「LINE…したんだ
電話も…」



「…私、急いでるの」



「ごめん。
でも急に居なくなって
俺、心配で
それから
俺が何か悪いことしたなら
謝りたくて」



「心配かけてごめんなさい」


え……敬語?

なんで
敬語なんだよ


「人が来るから…」


「あ…ごめん」


人が来るから
手を離せと
目で訴えた時の瞳は

少し…潤んで見えた



「それから

梶谷くんは
何も悪くないから」


か、梶谷くんって…


敬語の上に
苗字まで呼ばれた俺は
その場に
崩れ落ちそうになっていた

完全に
無かったことになってる

俺と時の
数ヶ月が…

抱きしめあったことが…

嫌だ

このまま終わりにしたくない
せめて話がしたい
理由が聞きたい
どうして
突然居なくなったりしたんだよ
どうして
『梶谷くん』なんて言うんだよ…

「時…」


「お疲れ様でーす」


時の名前を呼んだ瞬間
同じ部署の女子社員が
給湯室に入ってきた

そして

「梶谷さん、大丈夫?
矢部さんが
薬の場所分からないんじゃないかって…」

その女子社員が
俺に話しかけてるうちに

時は

頭を下げて
給湯室から
出ていってしまった

/237ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ