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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第17章  犯人からの通達
  


「とりあえず・・・邪魔な物を外すか。」


 手を拘束している鎖を外そうと手を伸ばす。


「うーん・・・と。鍵は、どこだ?」


 周りを見渡すが壁には、行為用のモノしかない。倒れている男が持っているに違いないと観察するが行為に及びに来たであろうバスローブ姿では、鍵など持っていないだろうと判った。


「月良。いい子で待ってろ。」


 状況を見守っているだけの少女にそう声を掛けて地下室を出る。


「っ、お兄ちゃん・・・大丈夫?ねぇ、お兄ちゃんっ!!」


 男に恐怖を覚えても兄の心配が勝っていた。自分の姿さえも忘れ倒れている兄に声を掛ける。


「っ、・・・・・・てぇ、、、」


「お兄ちゃんっっ!!大丈夫?あの人が戻る前に逃げてっ!!」


 頭を押さえて身体を動かした兄に直ぐさま声を掛ける。


「っ、るさいな・・・」


「お兄ちゃん!!」


  
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