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第22章 　最初の腕<カイナ>へ･･･

　　


「やめて･･･下さい。」


「いいえ、やめません。月良、本当に抱きたかった。あなただけが私を満たせる。」


　少女の香りと温もりが〝理性〟などという道徳的感情を押し流してしまう。袖を脱が胸に触れる。


「やっ、椥さんっ･･･こんなこと、しないで･･････ッ」


　震える声で訴える。意味などないと知っていても。


「月良･･･あなたの〝初めて〟は、私です。誰にも、あげませんよ。」


　怯えて揺れる瞳をジッと見つめ返して唇を奪う。


「っ！！？･･･んっ」


　唇が触れて一瞬であの日々が蘇る。


「月良･･････」


「っ･･･身体だけが、欲しいのですか？」


　ゆっくりとソファーに座らせられ行為が避けられないのだと理解してから愚かしい質問をしてしまった。


「心など、必要ですか？」


「（･･･可哀想な人。）」