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悪巧み
第1章 宴会場
俺は飲む酒の量をセーブしていた。
今酔っ払ってはどうしようもないからだ。
今夜、酔わせなきゃならないのは百合子なのだ。
俺は百合子を買った。
部長の葛西誠一からだ。
葛西には20万払った。
百合子を抱く手筈を整えてもらう為に。
今夜は俺の会社の部署の忘年会だった。
郊外にある温泉宿の大広間を貸し切っていた。
一泊の予定だ。
お膳は4列ある。
全部で80席分はあるだろう。
俺は壁際の列の御膳の前に座っていた。
百合子は壁から二番目列、俺の斜め向かにいる。
こちら向きに座っていた。
3メートルくらい離れている。
百合子はさっきから彼女の同僚の女一人と、そして、あの葛西と3人で楽しそうに話し込んでいる。
俺は宴会が始まったときから浴衣姿の百合子を盗み見していた。
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