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デブオタ・キモオの鎮魂帰神
第1章 祖母の遺産
その本には「今日から君もまつしたそん塾の塾生だ!」

この1行で始まるこの本に出会い、関心、納得、思考、考察、配慮が記されていた。

(これだ!これなんだ!)

その本を読み終わり、勉強漬けの日々から一転した。

研究に研究を重ね、必要な公式などは、習っていようが、なかろうが関係なく取り組む。

そして、日本を代表する特許を取得した。

日本に留まらず、中国・米国・英国・韓国・仏国などでも同時に特許を取得した。

高校3年生の時である。その事が切っ掛けで日本一大学に推薦入学できた。

授業料は免除だし、家から2駅と近い。

それなのに、親から言われた一言。

「大学生になったら一人暮らししなさい。」

「お前はもう、立派に一人で生活できるのだから。」

両親にそう言われ、特許使用料で暮らしていけるから問題ない。

セキュリティーの問題から考えると「成功ヒルズ」に入居しか考えられない。

50階の1部屋を購入することに。

6DLKの、この部屋は眺めが素晴らしい。

彼女が居ないのが玉に瑕だが。

この部屋を購入したときには、親から散々嫌みを言われた。

また、大学で勉学に励み、特許を修正・加筆しながら大手企業に就職が内定した。

特許を持っているから、試験などない。優待入社であった。

そして、先日、おばあちゃんに報告したばかりであったのに。

急遽、訃報を聞かされるとは思いもしなかった。

(この間の電話では元気だったのに。)

葬儀が終わり、弁護士の方が家を訪れてきた。

遺言の話だという。

一家揃って話を聞く。

まず初めは両親宛の遺言。

「家屋・田畑。預金」を両親に。

「株券」を兄に。

「金・プラチナ」を姉に。

そして流星には「蔵の中身を全部。」

「金額にして両親には1/2。兄には1/4。姉にも1/4。」

そう弁護士が言って遺言状が終わった。

そして最後に、俺に蔵の鍵が渡された。

計算でいけば、両親と兄姉で全部である。

価値が判らないから、あえて金額の中に入れていないのでは?

そう考えて、蔵に行く。

壺に掛け軸、絵画にアンティークな置物。そんな事を考えながら蔵の鍵を開けた。

気になるのか、家族全員が付いてきた。

蔵の重たい扉を開けると、中央の机の上に5冊の本。たったそれだけであった。

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