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第16章 会社の危機

戦後の復興と共に立ち上げた会社、法律が変わったことで見直す時期がやって来た

俺はこれを機に兄とは別れて事業を興したいと考え、生まれ育った家を出ることにした

引越先も決めた、日曜日に最後の荷物を入れていると、古びた本が置いてあった

いつもならきちんと並べてる本ばかりなのに、その本だけは置かれている

表紙を見ても見覚えが無いのでパラパラと巡り、捨てようとすると茶けた封書が落ちてきた

貴之様

丁寧に封をしてある、美佳の名前が書いてあった

封を開けると、「この手紙を開ける時はいつの時代でしょうか？ 戸籍では甥になる雄介ですが、雄介は間違いなく雄介はあなたの子供です 驚きましたか？ 雅之さんは私と結婚する前の赴任先で原因不明の熱病に掛かって、日常の生活は支障はありませんが、夫婦生活は全く無理な体になっていました リカにあなたの子供が出来ては不憫に思ったので、ある薬をリカに飲んでもらうことで、妊娠は避けてもらいました……」

まだまだ文章は続いてた、しかし雄介は俺の息子だと分かった

廊下に出ると、雄介が立っていた