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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第7章 いったい何が!?衝撃的な初エッチ
 教室に吐息混じりの二人の呼吸だけが響いている。
 呼吸音を邪魔するように遠くから、子供を帰宅へと促すアナウンスが流れてくる。午後6時を知らせるそのアナウンスは、ドヴォルザークの「家路」と共に、小さなエコーを伴い耳に微かに届いた。

「何だ……これ……」

 真吾は、彩夏の身体を突如として包む光を茫然と見つめた。
 窓の外は夕日に代わり月が昇ってきていた。
 まるで青黒いインク瓶を返したように、教室に忍び込む夜の闇――その闇を、まるでその部分だけ切り取ったように、彩夏の身体が白く浮いている。

「な、何これ……この光、私から出てるの……!?」

 絶頂の余韻が引いたのか、それとも驚きのあまり余韻に浸る事も忘れたのか……彩夏も戸惑いの声を上げる。
 良く見ると、その光は腹部から放たれているようだ。

「どうやら……そうみたいだ……」

 目を開けられないという程に眩しい光ではなかった。
 だが、直視するにも少し眩しい。
 淡く少し儚げな、蛍を思わせるような優しい光。
 その光は二人の顔を仄かに照らしながら、やがて命が燃え尽きたかのようにだんだんと弱くなっていった。

「消えたな……」

 真吾は彩夏の腹部を唖然と見つめたまま、呟くように言った。

「今の光って滝川くんの所為……なの?」
「そんなの――僕にもわからないよ」

 真吾もこう答える事しかできなかった。
 だって理解できない。
 今日だけで日常から逸脱したような出来事がポンポン起き過ぎていて、いかに真吾が不可思議な事に寛容でも流石に着いていけない。
 茫然と深慮する真吾を、納得のいかない不安な顔の彩夏が見つめていた。
 真吾はそれに気がつくと、ぎこちない微笑みを浮かべる。その微笑みに釣られたように、彩夏も硬い笑みを返した。

「そろそろ身体も落ち着いたみたいだね」

 真吾はペニスを彩夏の身体から、引き抜いてあげた。
 ドクリ――膣口から溢れ出る白濁液。トロリと尻を伝う精液の筋がエロティックで、こんな事があった直後だというのに、真吾は少しぞくぞくとしてしまった。
 しかしそれを見た彩夏はギョッとする。
 凝視している彩夏の顔がじわじわと赤く染まっていく。
 彩夏のこの様子……若しかして膣内射精に気づいていなかったのか。

「た――滝川くん!ななな……なかっ……膣《なか》出ししたの!?」
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