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女社長 飯谷菜緒子
第6章 男しか愛せない男
「いいのか?結婚したのにこんなこと続けていて」

「僕はこっち専門なんだ。だから結婚したからって捨てないでくれよ」

真次は恋人の松雄と裸で抱き合っていた。この情事が一番幸せな時間である。

BLにはいろんなジャンルがあるが、大きくはふたつのタイプがある。自分が女性になりたくて女性として男の愛を受けるタイプと、自分も男であるが、女性を受け入れられずに男が好きなタイプ。

真次も松雄も後者のタイプである。

「逞しくて立派なモノだ。惚れ惚れする」
「お前こそ」

ふたりは勃起したイチモツを眺め合って悦ぶとそのままイチモツを絡み合わせた。
女同士でそこを絡み合わせるのが貝合せというのなら、竿合わせとでも言うのであろうか。

「しかし困ったな。菜緒子さんももうすぐ18になって高校を卒業する。そうしたらママが跡取りと煩くなるだろう・・・」

「いいじゃないか、一回ぐらい抱いてやれよ。あの男みたいな姫が女の顔になってひいひい言うところを見れるなんて羨ましいぜ。姫とヤッたからってオレは妬いたりしないからさ」

それならお前が替わりに子供を作ってくれと言いたかったが真次はそれを飲み込んだ。
結婚したにに未だに夫婦の事をいたしていないのを菜緒子が怪訝に思っているのは何となく感じている。

女が抱けないからって代役なんて立てたら菜緒子に嫌われてしまうだろう。最悪離婚になるかも知れない。それはイヤだ。

真次は強くて凛々しくて男みたいな菜緒子に惹かれているし愛している。だから菜緒子となら裸の関係も結べるかも知れないと思っていた。

だが、ダメだった。あの男みたいな菜緒子だって裸になれば女の体を持っている。それを思うと拒否反応しか出てこない。

今目の前にいる松雄は自分と同類だけど女を抱くこともできる。羨ましい限りだ。そんな羨望の思いも込めて真次は強く松雄を攻めた。

「ああっ、ああっ。今日は一段と激しいな。そんなにされたら・・・」

松雄の男がビクビクし始めて声が切なくなってきている。もうイキそうなのだろう。攻めている自分も同じだ。もうすぐ尖端にとてつもない快感が押し寄せてくるだろう。

「ううっ、一緒に逝こう。松雄」

ふたりは同時に大量の熱いものを放出した。

「は、はあはあ」
「スゴい、熱い。これなら子供なんてすぐデキるぜ」

「今はそれを言わないで」


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