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牝獣の哭く夜
第18章 果てしなき絶頂
「はああっ、ひ、ひどいいっ」

 沼田に見られている。
 こんな浅ましい姿を見られている。

 諏訪の魅力に負けそうになった美貴の心は、たちまち立ち直った。
 どれほど身体が反応しようと、心までは与えないと誓う。

 手首をつかまれ、背後に引っ張られた。
 顔をさらして上半身が浮きあがる。

 肉の結合が密着度を増した。
 両腕を手綱のように後ろに引かれた格好で、膝立ちの諏訪が激しく腰を振る。
 美貴の裸身は白い馬のようだった。

「ああっ、こ、こんな……やめてええっ」

 宙に浮いた乳房が、はしたないほど前後左右に跳ねた。
 勃起した乳首が熱をはらんで疼く。
 誰でもいいから、思いっきりひねりあげてもらいたい。

 男の腰が尻を打擲するのが、馬に鞭を入れているようだ。
 美貴は絶頂への最後の階段を、急速に駆け上がって行った。

「ほらほらほらあっ。沼田にイキ顔を見せてやれ。
 いやらしく昇り詰めるのを、はっきり見せてやれえっ」

「いや、見せないでっ……はひいっ、だめええっ」

 両腕を後ろに引かれ、顔を覆うことも、上体を縮めることもできない。
 涎れや鼻水を垂らした蕩け顔を、まともに沼田にさらしてしまう。

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