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牝獣の哭く夜
第7章 彼女の靴下
 新進気鋭の空間デザイナーとして、その才能は以前から業界で評判を呼んでいた。
 作品のいくつかを眼にして、沼田はその才能に舌を巻いた。

 そんな女性が自分の上司になったのだ。

 才能も容姿も噂以上だった。

 移籍早々、難しい飲食店の設計をたちどころに改良するのを目の当たりにして、沼田は胸が熱くなった。

 それまでたいした熱意もなく、のんべんだらりと日常業務をこなしてきたが、この女性にだけは認められたいと心から願った。

 しかし、現実はあまりに無残だった。

 必死になって考えた設計案は使い物にならず、与えられた図面作製も人の倍以上の時間がかかる。
 なんとか認めてもらおうと、自分なりに図面をいじるのだが、それが裏目に出て叱責をかう。
 落ち込んで仕事に身が入らなくなる。

 そのうち、まともな仕事を与えられなくなった。

 それでも、今回のソレムニティの美容サロン設計改良案を聞かされた時は、背筋に電流が走った。

 あらためて、この年下の女性の才能に心を奪われた。

 課の他のメンバーと一緒に、美貴の設計コンセプトを実現させるべく、毎夜遅くまで必死になって働いた。

 そんな折だった、沼田に悪魔の誘いがあったのは。

 ――僕の指示に従えば、沢村美貴を抱くことができるよ。

 その悪魔の誘いを沼田は断ることができなかった。

(それでこの快楽が得られるなら……)

 美麗な乳肉に顔中をこすりつけて、沼田はブヒブヒと鼻を鳴らした。


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