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牝獣の哭く夜
第8章 あばかれる秘密
(ああ、見られちゃう……)

 粘ついた男たちの視線が、裸身の中心に向かうのがわかる。

 美貴は唇を噛みしめて、吊り上げられた二の腕に美貌を埋めた。

「こんなに悩ましい声を出して、もうたっぷりと濡らしているんだろう」

 嵩にかかって美貴の顔を覗き込んでくるのに、足元の沼田が追従する。

「専務、確かめてみましょうよ」

「うん。なにごとも、事実確認が大事だからね。君のいうように、確かめよう」

 パンストを膝まで降ろされる。

 醜い部下の顔が、ショーツのクロッチ部分に近づいてきた。

 ナイロンの防御をなくしたショーツは、先ほどの失禁とシャワーで、まだ湿っていた。
 ヴァイオレットブルーの薄布は、肌にぴったりと張りついている。
 恥ずかしい翳りや肉の形状を、露骨に浮びあがらせているに違いない。

 それ以上に隠しておきたい秘密。

 意志に反して反応してしまった、我が身の状態。

 それを、こんな男に知られるかと思うと、美貴は口惜しさに死にたくなった。

 きりきりと唇を噛みしめる。
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