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滲む墨痕
第4章 一日千秋

 しかし、いったん引きずり出された未遂の記憶は淫靡(いんび)な期待を暴走させる。秘めた洞穴で繰り返される高鳴りは止むことなく、奥に痛いほどの疼きを広げる。そこを彼に押しひらかれるのを待ち望むように。
 潤は、想像する。黒い作務衣に隠された厚い胸板、引き締まった腹筋、下着の奥で欲望を主張する屹立……やがて覆いかぶさってくる重みと、体内にねじ込まれる硬さ。脳内で繰り広げられる妙に現実味のある錯覚に押されて身体は後ろに傾き、潤は仰向けに倒れた。

「んっ」
『……どうかしましたか』

 訝しげな声で問われた。

「あ、あの、今ちょっと、寝転んで……」
『具合が悪いの』
「いいえっ、違います。……ただそうしたかっただけです」
『ふふ。では僕もそうしよう』

 言葉の最後がかすかに揺れ、一瞬の空白のあと、長い吐息が聞こえた。手脚を伸ばし、リラックスした様子で天井を見上げる姿が目に浮かぶ。

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