この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
滲む墨痕
第4章 一日千秋

 全身が総毛立つ。胸の前で交差させた両腕は大きな手によって容赦なく解かれ、頭の上に挙げさせられた手首を畳に縫いつけられる。
 誠二郎の顔が近づいた。失望と怒りが共存したような不安定な笑みを浮かべている。

「押入れの中にうまく溶け込ませたつもりだろうけど、見覚えのないバッグがあったら普通おかしいと思うだろ」
「わ、私の持ち物なんて、今まで気にしたことなかったじゃない……」
「ああ、そうだよ、今まではね。全面的に信頼していたからさ」
「……っ」

 信頼――その言葉が息を吹きかければ飛ぶように薄く感じるのは、それを信じられるほどの関係性を保てなくなってしまったからなのだろうか。潤は違和感を禁じ得なかった。

/335ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ