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第4章 一日千秋

　ずっと、こんな光景を夢に見てきたような気がする。この女の存在を必死に避けながらも、その内もものぬくもりと匂いを心のどこかで激しく求めていた。淫らに輝く蜜唇に目を奪われ混乱する頭の中で、誠二郎は思った。
　それを見透かしたように、美代子はおもむろに身体を仰け反らせる。よりそこを強調する体勢になった彼女は、両手の指で濡れそぼった秘貝を左右に広げた。深紅色の内粘膜が曝け出され、呼吸をするように蠢く淫口が雄の薄汚い劣情を誘う。

「大人になって、やっと帰ってきた……」

　美代子は泣き笑いのような表情でそう言うと、右手の中指で秘貝のほころびをなぞり、悩ましげに喘ぐ。上部の小さな肉芯をとらえたのか大きく息を吸うと、嬌声まじりの吐息を漏らしながら指の動きに合わせて腰を揺らす。
　そこに顔をうずめる自身を想像した誠二郎は、口内に滲み広がる唾液をごくりと飲み込んだ。鼓動が速い。吐き出す息は熱を帯びている。