この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
滲む墨痕
第5章 尤雲殢雨

「こちらを向かなくていいから」

 後ろから囁かれ、きつく閉じた腕をさすられる。熱い手にほぐされ、じわじわと火照りはじめる肌と、湿り気を帯びてくる呼気。
 潤がわずかに腕の力をゆるめた隙に、その指を滑り込ませた藤田は薄布をずらし胸をはだけさせた。
 見下ろした白肌は、よく見るとやはりうっすらと色を残している。しっかり洗ったつもりでも、気が動転し見落としていたのかもしれない。

 これ以上は見られたくない。そう思った潤は、襦袢をひらく藤田の手を強く握り、自身の胸に押しつけた。
 すると、彼は他方の腕ですべてを包み込むようにして潤を抱きすくめた。

 頭上に降ったのは、一つの熱い吐息と、厳然たる声だった。

「僕が洗います。風呂に入りましょう」

/335ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ