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愛してるからこそ...
第4章 あとを継ぐ男



「朱里何があったか俺に話せる?
大丈夫。俺は朱里の味方だから。」

そう言って膝に座っている朱里の背中を摩ってやる。
グズグズと泣きながらも少し話をしようとしてくれた。


「あのね...渡辺医院に行って…
大先生は不在だったから…あの…っ!」

「孫がいたんだろ。」

「うん。話したいことがたくさんあるって
レントゲンが少し調子悪いから見てほしいって…
レントゲン室行くと鍵かけられて…」

「うん。大丈夫」

俺は手を握ったり背中を摩ったり。
朱里が少しでも話せるように落ち着くようにした。


「そしたらご飯行こうって…」

「うん。それで?」

「そしたら近づいてきて......」


朱里の話を聞くとそれから婚約者がいるから
ごめんなさいと断ったらしい。
すると婚約者と取引先どっちが大事?
いいの?営業なのにって言われて
それでも朱里が断ると口を塞ぎブラウスを引き裂いた。
怖くなって押しのけて病院を出たらしい。


「これ…!!!!」

朱里はスマホを出してきた。
俺はそれが何か初めは理解出来なかったが
朱里はレントゲン室に鍵をかけられた時に
咄嗟にレコーダーのスイッチを入れたと...




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