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ROCKな彼女
第16章 Snow
彼女はとても冷たい目をしていた。
今朝方彼女に掛かってきた
一本の電話。
『はい、そうですが……
はぁ…もぅ関係ないので
そちらで処分してください。』
そう言って電話口の人の声を
遮るように通話を終えた。
それから彼女は寝ることもなく
ただイライラと
タバコをふかしていた。
『どうした?』
僕が聞いても
『何もない』
そう言って黙る。
何となく空気が悪い。
彼女は何かを考え込むように…
身体を丸める。
僕は彼女を抱きしめようと手を伸ばした。
『あっ!』
そう叫んで立ち上がる。
ビックリして
仰け反る僕を無視して
寝室のクローゼットを漁る。