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ROCKな彼女
第21章 Bond
真っ暗だ…
何も見えない
上か下か
右か左か
僕は何かを求めて歩いてみる…
彼女が座っていた。
ぺたんと
真っ白なワンピースを着て
僕を見つけると
フワッと笑う。
僕の頭を抱え込むようにして
彼女は抱きしめてくれた。
暖かい
優しい
柔らかな彼女
フッと気配が消える
彼女を探すが何も見えない。
不安が押し寄せてくる
彼女はいた。
僕に目一杯の笑顔を向けて
両手をいっぱいに広げて
走る僕。
彼女に触れる。
その瞬間
彼女は笑顔のまま
後ろに倒れて行った。
理解出来ないまま下を見ると
彼女は…頭から血を流し…微笑んでいた。
絶望が押し寄せる。