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ROCKな彼女
第5章 She
嘘か本当かわからないけど
彼女がそういうと納得してしまう。
家でもライブDVDやCDを聞いて
1人で頭を振ったり
腰を艶めかしく揺らしたりして
ひとりの世界を堪能している。
そんな動きにも
まだドキドキしてしまって…
でもヘタレな僕は彼女を抱きしめて
彼女の寝息を聞くしか出来ていない。
激しく、荒々しい音の中の
行き場のない切なさと苛立ちが
ない交ぜになったような歌詞。
時々溢れる苦しさと悲しみのバラード
彼女が流している音楽を
一緒に聴き始めて僕は少し
嫌厭していた世界を垣間見た。