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女鑑~おんなかがみ~
第14章 被虐
「あぁ,うぅ」
「はしたない女だな,声も我慢できないのか。」
男は執拗に葵の花芯を弄び,蜜壺の奥をかき回し続けた。
葵は頭の上にあげた両腕を動かして身体を捩りそうになるのを堪えた。
葵の両腕は,細くて柔らかい花紙で作った手枷によって縛られている。ほんの少しでも動けば紙の手枷は破れる。
「タイガからは,辛抱強い娘さんだと聞いているが,本当なのか? この手枷を壊して暴れるようなだらしのない女ならお仕置きが必要だ。タイガの奴に羊頭狗肉だと皮肉を言ってやらねばならんな。」

丈夫な紐で縛られるのならどんなに楽だっただろうと,葵は思った。一瞬の身動きでも破れるような手枷を壊さずに堪えるのは至難の業だ。
この前はあんなにだらしなかったのに,若槻さんはこの人に私のことを「辛抱強い女」だと紹介してくれたのだ。仕置きを受けるのは構わないが,若槻さんがこの人に皮肉を言われるのは嫌だ。

そして,葵は自分が本当に淫乱になったと思った。身体の奥は明らかにこの男を待っているのだ。今日初めて会ったばかりの男だが,顔には微かに見覚えがあった。

この男を上手に喜ばせることができたなら,たぶん,紹介した若槻さんも鼻が高いはずだ。いつの日か褒めてもらえるかどうかはわからないけれど。

それでも,この男の前で若槻の名前を口に出すことはできない。この前に若槻が去ったあと,千鳥から手渡された覚書には,いくつかの約束事が書かれていた。

「タイガ」の紹介で訪ねてくる男には,若槻の名前を教えてはならない,それらの男について知りえたことを人にしゃべってはならないが,後日,若槻には答えられるように覚えておけ…と。
この男も若槻の名前は知らないようだ。一体若槻にはどんな交友関係があるのか…。
気にならないわけではなかったが,考えてもどうにもならないことは考えないことにした。

ようやく身体の奥に,待ち望んだ熱いものが入ってきた。だが,この前のような鈍痛も腰への衝撃もないことに,一瞬,物足りなさを感じた。
若槻の言葉を思い出し,男を奥で受け入れて喜んでいただこうということだけを考える。
この男は,若槻さんに私のことを褒めてくれるだろうか。

「ううー」という声が頭上でして男のほうが先に果てたことが分かった。

花紙で作られた手枷はまだ破れていなかった。
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