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香織
第3章 休日
ふらふらと今度は雑貨屋へ
入っていく。
小さな猫の置物を
手に取り裏を返して値段を見た。
少し悩んで
彼女は諦めた。
僕が買ってあげるよ。
そう言って小さなねこを買った。
気が付けば
外は真っ暗だ。
公園をのんびり歩く。
ふと立ち止まる彼女の目線を追った。
雲に隠れた月が
ゆっくりと顔を覗かせる。
静かに月に照らされる彼女の横顔は
儚くてとても可憐だ。
僕は切なくなってきた。
お願い…神様…僕から彼女を
奪っていかないで…
今が永遠に続きますように。
そう願って、彼女を家まで送った。