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振り向けば…
第11章 失敗した…
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拓也さんが試合だから悠真と映画に行く。
映画館で携帯の電源を切る。
コメディー映画に悠真と笑う。
ご飯を食べてゲームセンターで悠真と遊ぶ。
まるでデート…。
だけどこれはデートじゃない。
1日を悠真と笑って過ごす。
家に帰ってから拓也さんからの膨大なメッセージに心臓が止まりそうになった。
翌日に学校で拓也さんを探したけど会えなかった。
拓也さんが試合に負けたとだけ日下先輩から聞いた。
学校が終わってから拓也さんの家に行く。
剣道の練習で疲れた拓也さんが帰って来る。
「ご飯、食べる?」
「来てたんだ?」
少し嫌そうな顔を拓也さんがした。
試合に負けて、練習に疲れてる拓也さんはかなり機嫌が悪かった。
「昨日、連絡したのに…。」
「ごめんね。携帯の電源を切ってたから…。」
「なんで?」
「映画館で…。」
「悠真君か…。」
露骨に嫌悪の顔を私に向けた拓也さんが居る。
「誠実な人が好き?来夢は悠真君だけが居れば後は誰でもいいんじゃないの?」
「違う…。」
「家族?そんなの言い訳だよね?悠真君とは思いっきり他人のくせに…。」
吐き捨てるように言う拓也さんが怖かった。
私が悪かったのかもしれない。
確かに悠真は他人…。
でも、うちのお父さんが悠真を家族として受け入れて来た環境に私は慣れ切ってる。
「もう、来ないでくれるかな?」
拓也さんにそう言われたから拓也さんの部屋の鍵を置いて拓也さんの部屋を出た。
振られちゃった…。
涙が出た。
私なりに好きだったよ。
いつも真面目に私の事を考えてくれる拓也さんが好きでした。
もう彼氏とか面倒だな…。
すっかり恋愛から遠ざかる私が居た。
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