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振り向けば…
第24章 坊やだからさ…



自分の中で気持ちが楽になると身体も楽になったように感じて来る。

悠真は私よりも頭が良い。

悠真は私よりも強い。

だから悠真に言われた通りにしてれば大丈夫。

少しづつ、悠真に甘えるだけのずるい自分に変わってまう。

甘えるだけの女は悠真にはダメなんだとわかってたはずなのに…。


「来夢、寝たか?」

「う…ん…。」


熱のせいとふかふかのベッドで睡魔に負けた。

夜中にふと目を覚ます。

水分補給に気を使い過ぎてトイレに行きたくなる。

やだなぁ…。

欠伸をしてベッドから出ようとする。

基本的に夜中のトイレは好きじゃない。

暗闇で壁に激突したり、せっかく気持ち良く寝てたのに目が覚めてまうし、翌朝はなんだか寝不足な気分になるからろくな事がないと思う。

それでも行かなければお腹が張ったような尿意に悩まされて、ますます眠れなくなる。

ベッドから無事に出た瞬間、悠真がベッドに居ない事に気が付いた。


「悠真も…、トイレ?」


寝ぼけた頭でトイレに行く。

トイレは無人だから私が使う事が出来る。

まだ深夜の3時。

トイレから戻るとやっぱりベッドに悠真が居ない。

私の熱のせいで暑くてリビングで寝てる?

もし、そうなら私は自分のベッドで寝るからと言うてやらないと悠真が困るよね?

生憎、リビングには悠真の姿がなかった。


「悠真…?」


不安になる。

悠真に頼る癖が完全に付いた私に悠真が居ないというだけで、この家がお化け屋敷に感じる。

私が普段使う部屋も確認する。

そこもやはり無人…。

玄関の扉はバーロックがかかってるから外には出てないはずだとは思う。


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