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振り向けば…
第5章 悔しいけど…



水泳部はイケメン揃いで有名な部活。

3年生は男子が2人しか居なく、どちらも眼鏡をかけたモヤシっ子…。

なのに2年生はイケメントップ10が5人も居る。

ブレスト(平泳ぎ)はジャニ系の黒田先輩…。

フリー(クロール)は長髪でワイルド系の山元先輩…。

山元先輩は『やまげん』と呼ばれてる。

こんちゃん先輩と津守先輩は背泳ぎ…。

溝口先輩はバタフライ…。

皆んながガッチリとした肩幅でスラリと背が高くて女子からはキャーキャーと言われる人ばかり。

やばいクラブに入っちゃった…。

そう思わずにはいられない。


「今の時期は基礎体力作りだけだから、水泳部は暇なだけだよ。」


溝口先輩がそう教えてくれる。

実際、部活が始まると…。

真面目にストレッチをするのは3年生と1年生だけ…。

2年生の5人組は…。


「ぐっさん…、サビんとこって右から左から?」

「右からこう回してこう。」

「ふむふむ…。」


何をやってるのかと思えば、派手なダンスミュージックを廊下でガンガンと鳴らして皆んなでパラパラを踊り出す。

呆然とするだけの私…。

あっという間に女子達がギャラリーとして集まって来ては


「ぐっさん!ドラマの曲のやつやってぇ!」


とリクエストを始める。


「任せろ!」


ぐっさんをセンターにして5人のイケメンが見事に踊ってる。

チャラいと言えばチャラい。

だけどカッコいいとか思っちゃう。

何故か男子ばかりの水泳部。

1年生も男子しか入部しなかった。

そんな中に唯一の女子マネージャーになってしまった私はひたすらアタフタとする毎日。


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