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愛里 ~義父と暮らす小学六年生~
第3章 ゴールデンウィーク。旅行二日目
 パジャマ替わりだろうか。Tシャツにひらりとした薄い生地のショートパンツのようなものを履いている。丈は股間と足の繋目辺りまで。足口が広く開いていて、奥が見えてしまいそうだ。

 サンダルを脱ぎ、膝を揃えた体育座りのような恰好で四阿の中のベンチの角に座っている。
 膝は揃ってくっついているが、そこを中心に八の字型に足が開いている。かかとは尻より少し外側に置いてあった。

 その姿勢だと、股間のあたりが丸見えになってしまう。そして足口の広くひらいたそのパンツは、その奥の中央に向けてうっすらと盛り上がっている縁まで新堂に見せてしまっていた。

 新堂は知らないが、ナイトパンツあるいは子供向けにはおやすみパンツなどと言われている、女性用の部屋着だ。
 パンツと名がついている通り下着だ。ただしデザイン的にはお洒落なものも多く、新堂が勘違いしたように丈の短いショートパンツのように見えなくもない。
 
 誰かに会うことを全く考えていなかった愛里は、その姿のまま部屋を出ていた。
 仮に見られたとしてもどうにか誤魔化せるデザインではあるし、それをいやらしい目で見る男性がいるということにまでまだ気が回らない。

 セックスを経験したとはいえ、健全な恋愛のプロセスを踏んだわけでもなく、幸彦以外の男性をまだ知らない。

 自分が大人の男性に性の対象に見られるとは、まだ愛里は思いつかない。

 その、見えそうで見えない股間に新堂は何度も目を送る。

 新堂自身もTシャツにハーフパンツというラフな格好だったが、その股間がすでに盛り上がっている。ハーフパンツでは隠しようもないが、愛里はまだそれに気付いていない。
 
 新堂と他愛のない会話を、無防備な姿勢のまま続けている。
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