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姦譎の華
第10章 10
(ただ……)

 惜しむらくは、稲田に「一番乗り」をされてしまったことだった。

 風俗に行って金を払えば、女のアソコを目にすることができる。見るだけでいいのなら、ウェブを開けば子供でもできる簡単な操作で、モロを目にすることもできる。

 島尾が思春期の頃は、裏本か裏ビデオくらいでしか女のアソコを知る手段はなかった。むろん易々と手に入れることができるものではなかったので、今の若い奴らは実に恵まれていると思う。

 だがいっぽうで、グラビアアイドルの水着の中や、当時流行ったヘアヌード写真の茂みの奥や、まだ荒かったアダルトビデオのモザイクの向こう側へと思いを馳せ、実際を目の当たりにして深い失望を覚えるまでの、あの潤おしいときめきに心も股間も溶かされてしまう感覚を、彼らは味わうことはできないのだ。

 島尾も初めて見た時には、失望を覚えたクチだった。その風俗嬢が特別というわけではなく、別の嬢のものを見ても形状は違えど印象は同じ、想像と現実の落差はあまりにも大きかった。

 なのに……、あの女の股の真ん中にあったものは、少年がかつて頭に描いた冀望、そのままだった。

 稲田と二人でくつろげてみると、褪せみのない朱鷺色をした媚肉に茫然となった。強いて似ているものを挙げるなら、かつて観たストリップの金髪美女のそれだったが、脚の長さといい、メリハリの利いた起伏といい、スタイルが日本人離れしているという点では通じるところがあるものの、彼女たちのように骨太で肩や腰骨が角張ってはおらず、東洋的な熟れ味を並存させる豊穣の丘の咲姿からは、いっときも目を離すことはできなかった。

 やはり、人生間違ってはいなかった。

 キャバクラやセクシーパブ、ピンサロにヘルス、さまざまな店に行ってきた島尾だったが、有り金をはたいてソープに行き、女の股ぐらに失望してしまったうえ、緊張して縮こまった肉茎の不潔を指摘されてからは、本番系風俗にだけは行っていなかった。

 つまり島尾は、女の体に入ったことがなかった。
 このことは、風俗仲間の稲田にも隠してきた。

 この麗しい牝穴こそ、初挿入を果たすにふさわしい。今日という日のために、俺はしょうもない女とのセックスを控えてきたのだ。
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