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堕ちる
第1章 1
僕も江藤さんの股間からあふれてくる液体を飲み続け、一度、江藤さんが腰を震わせながら噴き出したものを顔で受け止めた。

気づいた時には、窓の外は真っ暗になっており、二人並んで、ぐったりと床に横たわっていた。

「長谷川。最後にもう一回、できる?」

そう言いながら、江藤さんが僕のモノを触ってくる。

出しすぎたせいか反応は鈍かったが、それでも触られ、僕も江藤さんの胸を触っている内に、徐々に硬く大きくなって行った。

「よかった。最後に、ここに入れて」

寝そべったまま、江藤さんは仰向けになり、足を開いた。

「わかりました」

いよいよ、初体験。

童貞を卒業する。

敢えて意識してみたが、その前にかなり濃厚な交わり方をしたためか、感動も、流されてここまで来てしまったという戸惑いも、まったくと言っていいほど沸かなかった。

ただただ、欲求に従うだけ。

江藤さんの足の間に膝を入れ、先端をあてがう。

はじめてだが、事前にたっぷりと観察し、指を入れたりもしていたので、入り口はすんなりと見つかった。

「じゃあ、入れます」

腰を動かし、江藤さんの中に挿入して行く。

「痛っ」

と、先端が少し入ったところで、江藤さんが声をあげ、表情を歪めた。

「すみません」

なにか失敗したのかと、慌てて引き抜く。

「平気だから、続けて。はじめての時は、少し痛いのが普通だから」

江藤さんが優しく言う。

僕は、耳を疑った。

「『はじめて』って……」

「当たり前じゃん。私が好きなのは長谷川だけなんだから……」

ここまでしてくれたのだから、好きという感情を疑いたくはないが、しかしはじめてというのは、本当だろうかと疑わざるを得なかった。

先ほども、江藤さんの反応から、そのように感じた。

何をしている時か、それは覚えていないが、『こんなに気持ちいいのはじめて』というようなことを言っていた。

それは、他の誰かと比較したからこそ出る言葉であって――いや――

初体験でも、はじめてであることに違いはないのか?

しかし、江藤さんは普段、多くの男子と仲良くしている。

彼らの内の誰かと、一度くらいは関係を持っていて不思議ではないという印象だった。
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