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セックスと愛とフレグランス
第3章 シャーク
「アケミちゃんっていうんだけど、あの子目当てでこの店に通ってくる客も結構いるみたいなんだ」
ふーん、と気のない返事を返した智広はグラスを持ち上げ「魔法のランプ」と名付けられたカクテルを一口含んでみた。
弾ける炭酸が舌先を刺激し柑橘系の香りが鼻腔を衝く。
「魔法のランプ」なんて小洒落た商品名が付いているが一般的なフルーツ系のカクテルである。
正面の男が注ぐ視線の先には、アケミという名の女性店員が忙しなく店内を動き回っているのが見えた。