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セックスと愛とフレグランス
第3章 シャーク
だが、そんな不純な入部動機はすぐに見透かされ、初の男性チア部員は誕生することはなかった。
チアリーディング部を断られた佐目は、自らの嗜好寄りの部活は早々と諦め、次に白羽の矢を立てたのが陸上部だった。
当時陸上部には、二学年上の三年生に高校のマドンナ的存在の先輩が所属していた。
佐目はそのマドンナとお近づきになるべく、もっとも苦手な中距離に志願したのだ。
何とも不純な入部動機なのだが、その選択も佐目の良さなのだろうと今思えば納得がいく。