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セイドレイ【完結】
第28章 功罪
真新しい分譲マンションの最上階の一室。
ここは新堂が投資用のために所有している物件だ。

誰も住んでいないため、家具らしい家具は無く、生活感は無い。

新堂は、一時的にここを地下室の代わりとして使用することに決め、最低限必要なものを日中の間に運び込んでいた。

20畳はあるかというだだっ広いリビングの中央に、真っ赤なフェイクレザーのマットレスがひときわ下品な存在感を放っている。

そして当然のように、そこを映すためのビデオカメラが三脚にセットされていた。

そのリビングに面した小上がり和室のふすまの隙間から、一人の男がマットレスの上で起こっていることを覗き見ていた。

そう彼は、本山だった。

彼も田中と同じように、亜美の監視を命じられていたのだ。

武田家の地下室とは違い、ここには24時間監視のモニタールームなど無い。
そのため、ふすま一枚隔てた隣りの部屋から、亜美と客の行為を監視するのが本山の役目だった。

しかしそれは監視と呼ぶには、あまりに刺激的過ぎた。

本山は、亜美が客の相手をするのを見るのはこれが初めてだった。

客の男は、亜美を四つん這いさせ、後ろから亜美の両腕を引っ張りながら、バックの体位で激しいピストンを繰り出す。

その一突き一突きが重々しく、亜美の子宮をえぐり、壊していくようだった。

男に突き上げられる度に、両腕を引っ張られているせいで亜美は背筋を仰け反らせ、その振動によって二つの大きな乳房が歪に揺れている。

ちなみに新堂の話によると、今日の客は公安のエリートらしい。

監禁後、最初の客が警視庁の公安部とは、皮肉にも程があるのではないかと本山は思っていた。

程なくして、男は短いうめき声と共に射精に至ったようだ。
掴んだ亜美の両腕を更に思い切り手前に引き寄せ、膣内にザーメンを擦り付けるように、しつこい腰使いでの射精だった。
まるで漫画のように、ビュルビュルと音が聞こえてくるようだ。

男が肉棒を引き抜くと、亜美はそのままマットの上になだれ込んだ。

亜美はその後もしばらくの間、尻を突き出したままの姿勢でカラダをヒクつかせていた。

マットの上にはボタボタと、男のザーメンが大きな雫となって垂れ落ちていた。


気がつくと、本山もパンツの中で射精していた。
こんな生殺しのような監視を今後も続けていけるのか、本山には自信がなかった。





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