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甘い瞬間まで待っていて
第5章 気の迷い
職場からバスで20分の市民病院。

悠妃は毎月1回見舞いに行く。

病室には斉木と書いてある。

4人部屋だ。

亡き父の部下だ。

無職になるところを悠妃の父が声をかけ

営業事務として入社してきたのだ。

独身で65歳。

子どもはいなかったが悠妃が懐いたので

よく遊んでいた。


「悠妃ちゃん いつも悪いね…

もう須藤秘書の部下でも無くなったんだから

構わなくていいんだよ。」

「気にしないで下さい。

私が好きでしているんですから。」

子どもは居なかったが父が亡くなってから

斉木に励まされた部分が大きかったので

悠妃は慕っているのだ。

差し入れのデパ地下のプリンを渡すと腰掛けた。

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