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第4章 婚約者

『僕だって、勇気出してここに居るんだから
ちゃんときいて……座って……』


『うん……』


『2年ぐらい前に君のこと、外で見かけたんだ。
本当は最初は隣のビルの居酒屋に、よく来て
いたんだ。それで見るたびに可愛いと
思って、君の店に通うようになったけど、
話してみたいって、いつかは僕のテーブルにも
来るだろうと思ってたけど、他の女の子から
あの子は接客しないし、人が苦手みたい。
子供の頃、なんか事件に巻きこまれたみたいって
聞いたんだ。詳しくは知らないけど、
僕は好きなんだ。ずっと見てるだけは嫌だから
声かけたんだ……』

『お客さんなら、いっぱい女の子寄って
くるでしょ……私じゃなくても』

『僕は君がいいんだ……』