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舞い降りた天使
第9章 告白

ピーンポーン…


約束通り10時
インターホンが鳴ると
俺はすぐに玄関の鍵を開けた

「おはよ、真穂」

そこには
少し目を腫らせた真穂が
ちょっと
照れ臭そうに立っていた

「うん、おはよ。
昨日はごめんね、せっかく
あっ」

俺は
なかなか中に入らない真穂の手を取り
玄関の中に引き入れると
まだ靴を履いたままの真穂を抱きしめた

「…巧くん」

「ごめん。
昨日バイバイしてから
ずっと真穂が来るの待ってたから。
来てくれて
ありがと」

そっと
抱きしめるだけ

そう思っていたのに
俺はなかなか
真穂を手放すことができないでいた

こんなに側にいるのに
もっと近づきたい

もう
真穂を帰したくないとさえ思う

「ごめん
もうちょっとだけ」

そう言って
真穂の髪に頰をすり寄せると
真穂は
持っていたバックを床に落とし
俺の背中に手を回した


「謝らないで…」


「真穂…」


「……会いたかった」


「俺も。
ずっと心配してた」


真穂からの
『会いたかった』という言葉で
俺は
初めて女の子と付き合った時のように鼓動が早くなっていた

このまま抱きしめてると
それがバレてしまいそうで恥ずかしくて
俺は真穂を解放して
真穂の手を握りしめた

「中、入って」

「うん」

それから真穂のバックを拾って
手を繋いだまま部屋の中まで歩くと
俺はベットを横目で見ながら
いつものようにソファに腰をかけた

真穂が恋人ならソファには座らず
もうこのまま
ベットに横たわってるかも…なんて思いながら

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